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フォトマスク

フォトマスクには集積回路のパターンが含まれています。トランジスタがより小さくなるに連れ、正確にシリコンウェーハにパターンを写すために、フォトマスクはより複雑になってきました。フォトマスク製造のプロセスはこれに応じてより高度になり、フォトマスクのわずかな欠陥がシリコンデバイスの性能に影響を与えかねない状況になっています。フォトマスクのパターンが正確で欠陥がない状態であることの確認は、特に高収益チップの場合に非常に重要です。

フォトマスクは、通常6インチ(〜152mm)四方の石英ガラス(水晶)のプレートです。リソグラフィープロセスにおいて集積回路の一層のレイアウトを作成するために、ウェーハに投影される不透明、透明、位相シフト領域のパターンで覆われています。フォトマスクのサイズはウェーハサイズと同等ではなく、6インチのフォトマスクは通常、300mmもしくは200mmのウェーハを露光する リソグラフィー 装置に使用されます。

フォトマスクはウェーハ工場においてリソグラフィー装置に装着され、フォトマスクを通して光を通過させ、ウェーハ表面にパターンを投影します。これらのパターンは次のパターニング工程において、ウェーハの成膜や材料を除去する際のガイドになります(パターニングの詳細は ここ をクリック)。デバイスの各層では、フォトマスクイメージで覆われていない領域で材料が成膜もしくは除去され、連続した層で再び異なるフォトマスクが使用されます。このパターニングプロセスはチップ製造を通してシリコンウェーハ上で何度も繰り返され、数十億ものトランジスタを接続する複数層の回路を作成します。

主に、次のフォトマスクの種類がパターニングに使用されます。

  • バイナリフォトマスク–クロム(Cr)など、光を吸収する膜に回路設計をパターニングするフォトマスク。ウェーハリソグラフィー装置に使用される際、光のパターンがフォトマスクを通過し、シリコンウェーハ上の フォトレジスト 膜にイメージを生成します。

  • 位相シフトマスク(PSM) –バイナリマスクと似ていますが、モリブデンシリサイドなど、光の位相を変化させながら光の一部を通過させる吸収膜を採用しています。フォトマスクの工程が複雑になりますが、ウェーハリソグラフィーのプロセスウィンドウが向上します。

フォトマスクの作成は、チップ設計が実際に物理的なモノになる、最初のポイントです。以下のステップはフォトマスク製造プロセスの概要で、どのステップをブランクメーカーが完了し、どのステップをマスクメーカーが完了するかを示しています。

ブランクメーカーによって完了される工程

  1. 水晶基板を作成先進のフォトマスク用のブランク基板は通常、6インチ四方で0.25インチの厚さです。石英ガラスでできており、通常単に水晶と呼ばれます。基板の表面は極めて平坦かつ欠陥のない状態でなければなりません。  

  2. 吸収層の成膜基板上の、ウェーハリソグラフィー装置の露光の光を遮る、薄い吸収層です。バイナリフォトマスクでは、Cr化合物が最も一般的な吸収材です。PSMでは、モリブデンシリサイドなど、特別な位相材料が吸収材として使用され、クロム製のパターン転写膜でコーティングされます。 

ブランクメーカーによって完了される工程

もしくはマスクメーカー

  1. フォトレジスト層の成膜吸収層の上はALTA®などのマスク描画装置が露光するフォトレジストの薄膜です。バイナリフォトマスクでは、ブランクメーカーもしくはマスクメーカーのいずれかがフォトレジストを塗布します。PSMの第二層では、マスクプロセスの最初の層が完了した後に、マスクメーカーがコーティングします。

マスクメーカーが完了する工程

  1. 描画回路パターンデータと共に、コーティングされたブランクがマスク描画装置に装着されます。マスク描画装置はレーザービームか電子ビームを使用し、フォトレジストにパターンデータを露光します。

  2. ベイク露光されたフォトレジストは、フォトマスクのいずれのポイントにおいても極めて均一な温度で正確な時間、高度に制御された状態で焼成されます。

  3. 現像要求されたパターンを形成するために、フォトレジストのイメージは水ベースの現像液で現像され、いかなる残滓もなく洗浄および乾燥されます。エッチングプロセスにおいて、フォトレジストのイメージはマスクとして機能するため、この現像工程は非常に重要です。現像における不均一性は、不均一な最終パターン寸法につながります。

  4. エッチング現像されたフォトマスクは、描画および現像ステップで現れた吸収材を、プラズマを用いて精確にエッチングするエッチング装置に装着されます。乾式プロセスでは、フォトマスク表面の最終イメージにおいて、非常に直線的な側壁が達成されます。 

  5. 除去と洗浄エッチングされたフォトマスクはその後、乾式のプラズマもしくは湿式の薬液を使用してフォトレジストを除去する洗浄装置に装着されます。それからフォトマスクは、あらゆる残滓やパーティクルを除去するため、いくつかの洗浄ステップを通過します。

  6. 測定均一性と配置を確認するため、 限界寸法(CD)とパターン配置精度を測定し、お客様の仕様を確実に満たすようにします。

  7. 検査パターン精度を確認するため、フォトマスクは検査装置に装着されます。欠陥が発見されたフォトマスクは分類され、改修工程に回されます。プロセスフローによっては、フォトマスクは箱詰めされてウェーハ工場に運ばれる前に、追加で最終洗浄や検査工程を経ることもあります。

パターンは何千回も複製されるため、フォトマスクの開発プロセスを通して、清浄性への要求は非常に厳しくなっています。すべてのパーティクルや欠陥は、印刷されたチップの廃棄処分や機能低下につながる可能性があります。さらに、焼成、現像、エッチング時のいかなる不均一も、フォトマスクパターン寸法のばらつきにつながり、チップ性能に影響を与えます。

アプライド マテリアルズの役割

30年に及ぶフォトマスク製造プロセスの経験—レーザー描画からレジストプロセス、CD整合および検査に至るまで—私たちのフォトマスク、光学、システム設計の専門家は以下を提供します。

  • 極めて複雑なプロセス装置を設計および統合する能力

  • 品質や歩留まりに対する装置性能の影響への理解

  • 生産環境でシステム性能を最適化するために必要な知識

フォトマスクは、既存製品へのさらなる需要および現行製品への追加によって牽引され、アプライド マテリアルズにとって成長している事業分野です。200mm用装置の売り上げの回復と同様、携帯機器や車載機器、モノのインターネットといった、ボリュームの多いアプリケーションに対応するフォトマスク製造能力への高まる需要が背景にあります。また、ALTAマスク描画装置が特に適している、先進のテクノロジーノードを使用したPSMフォトマスクパターニングの採用が進んでいます。

このような需要の増加に応えるために、アプライド マテリアルズはフォトマスク製造フローの重要な部分へのソリューションを提供します。

  • 描画 –ALTA® 4700 Plus フォトマスク描画装置
    バイナリマスクや位相シフトマスク(PSM)のコスト効果の高いパターニング

  • コーティング –Applied Sigmameltec™ CTS マスクコートシリーズ
    再現性の高い特性と超低欠陥レベルの高品質なレジスト層

  • 洗浄 –Applied Sigmameltec™ MRCマスク洗浄シリーズ
    193iおよび極紫外線(EUV)マスク特有のレジスト除去、洗浄

  • ベイク –Applied Sigmameltec™ SFBマスクベイクシリーズ
    温度の安定性のみならず、温度/時間プロファイルの一貫性においても、マスク上のあらゆるポイントで再現性の高いサーマル露光

  • 現像 –Applied Sigmameltec™ SFD マスク現像シリーズ
    レジストプロファイルに露光されたフォトマスクパターンを精確に転写

  • エッチング –Centura® Tetra™ EUV 先進レチクルエッチングとTetra™ Z フォトマスクエッチング
    極紫外線(EUV)フォトマスクに使用される新材料および複雑な膜スタック、10nmノード以降のロジックやメモリデバイス向け光学リソグラフィーフォトマスクのエッチング

  • 計測 –HolonマスクCD-SEMと欠陥レビューDR-SEM
    シャープで精確なイメージ(絶縁基板においても)CD測定の再現性と一貫性のある10nmのマスク製造および7nmマスクの開発

  • 検査 –Aera4™マスク検査
    ダブルおよびクアドルプルパターニングリソグラフィー技術に求められる、非常に繊細なフォトマスク検査を実行

 

描画

Applied Materials ALTAマスク描画装置は長い間、PSMの整列した層の描画において、業界標準とされてきました。ALTAはまた、車載機器、携帯機器、モノのインターネット向けチップを含む、コンスーマ機器向けのほとんどのバイナリフォトマスクの描画に使用されてきました。迅速なターンアラウンドを高い歩留まりで提供する、市場で唯一の深紫外線(DUV)レーザー描画装置です。導電トップコートの必要性をなくすために、ALTAはレーザー光で露光し、プロセスの煩雑さを低減して歩留まりを向上させました。

レジスト処理と洗浄

アプライド マテリアルズのSigmameltecマスクレジスト処理および洗浄製品のフルラインナップは、フィーチャーサイズ制御への厳しい要求に応えるために最先端のフォトマスク製造に使用されると同時に、サイクルタイムとCOO(Cost of Ownership)が鍵となる成熟したフォトマスクにも採用されています。Sigmameltec装置のモジュール設計は、幅広いプロセスモジュールや材料の選定から、お客様の要求への適合を促進します。

欠陥レビューと計測

2016年、アプライド マテリアルズはHolonマスクCD-SEMと欠陥レビューDR-SEM製品の北米および欧州における唯一のディストリビューターとなりました。Holonの最新マスクCD-SEMは、シャープで精確なイメージ(絶縁基板においても)を提供し、10nmのマスク製造および7nmマスクの開発において、CD測定の再現性と一貫性を実現します。

エッチング

アプライド マテリアルズのフォトマスク製品群には、光学マスクとEUVマスク向けのCentura Tetraドライエッチングシステムも含まれています。Tetra Zシステムは、ロジックおよびメモリデバイス向けの光学リソグラフィーフォトマスクのエッチングに必要とされる優れた性能を提供し、これまでにないCD性能でクアドルプルパターニングの液浸リソグラフィーを拡張します。Tetra EUVシステムは、EUVフォトマスクに使用される新材料と複雑な膜スタックをエッチングし、パターン精度、表面仕上げ、欠陥仕様の厳密な要求に応え、反射モード操作での高いリソグラフィー歩留まりを達成します。

検査

Aera4マスク検査システムは、標準の高解像度アプリケーションおよび空間検査の双方で機能し、光学リソグラフィーを使用した1x nmテクノロジーノードと初期生産のEUVマスク検査に最適な装置となっています。同システムは、誤検出率を極めて低く抑えつつ、ダブルおよびクアドルプルパターニングリソグラフィー技術に要求される極めて高感度のマスク検査を実行します。