アプライド マテリアルズ IoT とクラウドコンピュティングに向けた新型メモリ製造ソリュションを発表

報道資料
2019 年 7月 10 日
(日本時間)

アプライド マテリアルズ(Applied Materials, Inc., Nasdaq:AMAT、本社:米国カリ フォルニア州サンタクララ、社長兼 CEO ゲイリー・E・ディッカーソン)は 7 月 9 日(現地 時間)、モノのインターネット(IoT)とクラウドコンピューティングをターゲットにした新メモリ 技術の業界導入を加速する、革新的な量産ソリューションを発表しました。

今日のDRAM、SRAM、フラッシュなどの大容量メモリ技術は、発明から数十年を経て おり、今ではあらゆるデジタル機器やシステムに広く採用されています。その一方で、磁 気抵抗メモリ(MRAM)、抵抗変化型メモリ(ReRAM)、相変化メモリ(PCRAM)など、 独自の特性を持つ新型メモリにも期待が寄せられていますが、その基盤をなす新材料の 扱いが難しく、量産には多くの課題がありました。本日アプライド マテリアルズが発表す る新しい製造装置は、これらの新型メモリの鍵となる新材料の成膜を原子レベルの精度 で堆積することを可能にし、新型メモリの大規模な量産を実現するために開発された最 も先進的なシステムとなります。

 

アプライド マテリアルズのシニアバイスプレジデント 兼 半導体製品グループ ジェネラ ルマネージャー、プラブ・ラジャは次のように語っています。「本日発表するEndura®プ ラットフォームの新製品は、当社が開発した半導体製造装置の中でも精緻を極めた製 品です。当社は広範な製品ポートフォリオを備えているため、複数のマテリアルズ エンジ ニアリング技術とオンボード計測技術を組み合わせて、これまで不可能だった薄膜や構 造の形成を可能にします。この統合プラットフォームは、新材料と3D アーキテクチャの 果たす重要な役割を浮き彫りにし、性能、パワー、コストの向上につながる斬新な方法を コンピューティング業界に示すでしょう」

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IBM Research の半導体・AI ハードウェア&システム担当バイスプレジデント、 Mukesh Khare 氏は、次のようにコメントしています。「IBM は長年にわたり新型メモリ の研究開発をリードしていますが、AI 時代を迎えてチップの高性能化・高効率化が求 められる中で、今回発表されたテクノロジーへのニーズは高まっていると見ています。 IoT、クラウド、AI 製品に向けた高性能・低消費電力の組み込みメモリを実現する上で、 新しい材料やデバイスは重要な役割を果たします。アプライド マテリアルズの量産ソリュ ーションは、業界規模でこうした新型メモリの普及を加速するでしょう」

SK hynix 先端技術薄膜グループ責任者であるSung Gon Jin 氏は次のように述べて います。「データセンターの効率を向上させることは、クラウドサービスプロバイダーと企業 のお客様にとって最優先事項です。SK hynix は DRAM と NAND のイノベーションを 継続して提供することに加えて、性能の向上と消費電力の削減の鍵となる次世代メモリ の開発にも力を入れています。アプライド マテリアルズが当社と協力し、有望な新型メモ リに向けた新材料や量産技術の開発を促進していることを高く評価します」

Western Digital のリサーチ担当バイスプレジデント、Richard New 氏は、次のように 述べています。「AI、機械学習、およびIoT の進歩により、作業負荷はますますデータ に集中し、量も複雑さも増しています。それらを効果的に処理するために、メモリ技術の 新しい革新が必要になるでしょう。アプライド マテリアルズは、MRAM、ReRAM、 PCRAM といった将来有望な新しいメモリの実用化に向けて大きく前進させる重要なテ クノロジーを提供しています」

IoT に適した MRAM

コンピュータ業界が構築を進めているIoT では、数百億台規模のデバイスにセンサー、 コンピューティング機能、通信機能が統合され、周囲の環境をモニターして判断を行い、 重要なデータをクラウドデータセンターに送信します。こうしたIoT デバイス用のソフトウェ アと AI アルゴリズムを保存するメモリとして有力視されているのが、磁気抵抗メモリ (MRAM)です。

MRAM は、ハードディスクドライブに広く用いられている繊細な磁性材料を利用します。 高速かつ不揮発性で、電源がオフになってもソフトウェアとデータを保持でき、その高速 性と耐久性の高さから、いずれレベル3 キャッシュメモリとして SRAM を置換するものと 期待されています。MRAM は IoT チップの設計に際して BEOL の配線層に組み込め るため、チップサイズの小型化とコスト削減にも貢献します。

アプライド マテリアルズの新プラットフォーム Endura® Clover™ MRAM PVD は、最 大 9 つのウェーハ処理チャンバで構成され、各チャンバは独立して高真空状態を維持 します。業界初となるこの量産向け300mm MRAM 装置は、1 チャンバにつき最大 5 種類の異なる材料を成膜することができます。MRAM では少なくとも 30 種の材料層を 正確に成膜する必要があり、なかにはヒトの毛髪の50 万分の1 以下という極薄の成膜 が求められるものもあります。原子 1 個の直径にも満たないわずかな厚さのばらつきでさ え、デバイスの性能や信頼性に大きな影響を及ぼす可能性があります。Clover MRAM PVD は、成膜される MRAM 層の厚さをオンボード計測する機能によってサブオングス トロームレベルの精度でインサイチュ測定・モニターをし、ウェーハを外気にさらすことなく 原子レベルの均一性を確保します。

Spin Memory の CEO、Tom Sparkman 氏は次のように語っています。「MRAM は、 極めて高速で耐久性の高い不揮発性メモリとして、IoT と AI の両方のアプリケーション で組み込みフラッシュおよびレベル 3 キャッシュ SRAM に代わる準備を整えています。 アプライド マテリアルズのこの量産製造装置が利用可能になったことで、エコシステムは 大きく活性化されるでしょう。アプライド マテリアルズと協力して早く MRAM ソリューショ ンを導入し、その普及を加速させたいと意気込んでいます」

クラウドに適した ReRAM と PCRAM

データ生成量が爆発的に増加する中で、クラウドデータセンターではサーバーとストレー ジシステムをつなぐデータパスの速度と消費電力を大幅に改善する必要があります。サ ーバー用 DRAM とストレージの費用対効果の差が広がる中で、高速性、不揮発性、省 電力性、高密度を兼ね備えた抵抗変化型メモリ(ReRAM)と相変化メモリ(PCRAM) が、新たな「ストレージクラスメモリ」として注目を集めています。

ReRAM は、ヒューズのように機能する新しい材料を使用して作られており、データを表 すために数十億の記憶セル内にフィラメントを選択的に形成することができます。一方、 PCRAM は DVD ディスクなどに用いられる相変化材料を利用し、ビットは材料の状態 をアモルファスから結晶質に変えることによってプログラムされます。ReRAM と PCRAM は、3D NAND メモリと同様に 3D 構造に配列されるため、メモリメーカーは製品世代ご とに積層数を増やしてビットコストを継続的に引き下げることができます。さらにReRAM と PCRAM では、プログラミングや抵抗値の中間状態を利用して、各メモリセルを多値 化する事も可能となります。

ReRAM と PCRAM は、いずれも DRAM に比べて大幅な低コスト化が見込まれるほ か、NAND やハードディスクドライブよりも読み出し性能がはるかに高速になると見られて います。ReRAM は将来のインメモリ コンピューティングアーキテクチャに関しても有力な 候補の1 つです。インメモリコンピューティングとは、メモリアレイの中にコンピューティング 要素を組み込んで、AI コンピューティングにおけるデータ移動のボトルネックを解消する 手法です。

アプライド マテリアルズの PCRAM および ReRAM 用プラットフォームEndura® Impulse™ PVD は、最大 9 つのプロセスチャンバとオンボード計測機能を真空状態で インテグレートし、新型メモリに欠かせないマルチコンポーネント材料の精密な成膜と制 御を実現します。

Crossbar, Inc.の CEO 兼 共同創始者であるGeorge Minassian 氏は次のように 述べています。「ReRAM メモリに使われる新材料を均一に成膜することが、最高のデバ イス性能と信頼性、耐久性を得るための鍵です。このような重要な指標にブレークスルー をもたらすと見られるため、当社はメモリとロジックの顧客と連携しReRAM 技術にオンボ ード計測機能を備えたアプライド マテリアルズの Endura Impulse PVD を選びまし た」

アプライド マテリアルズ(Nasdaq: AMAT)は、マテリアルズ エンジニアリングのソリュー ションを提供するリーダーとして、世界中のほぼ全ての半導体チップや先進ディスプレイ の製造に寄与します。原子レベルのマテリアル制御を産業規模で実現する専門知識に より、お客様が可能性を現実に変えるのを支援します。アプライド マテリアルズはイノベ ーションを通じて未来をひらく技術を可能にします。

詳しい情報はホームページ:http://www.appliedmaterials.com でもご覧いただけます。

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このリリースは 7 月 9 日米国においてアプライド マテリアルズが行った英文プレスリリースをアプライド マテリアルズ ジャパン株式会社が翻訳の上、発表するものです。

アプライド マテリアルズ ジャパン株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:中尾 均)は 1979 年 10 月に設立。大阪支店のほか 15 のサービスセンターを置き、日本の顧客へのサポート体制を整えていま す。

このリリースに関する詳しいお問い合わせは下記へ
アプライド マテリアルズ ジャパン株式会社 広報担当 (Tel: 03-6812-6801)
ホームページ: http://www.appliedmaterials.com/ja

July 10, 2019